ミシュラン・パイロットスポーツ4S+インプレッサWRX STi
- 車種
- インプレッサWRX STi
- 新規購入タイヤ
- ミシュラン・パイロットスポーツ4S 235/45R17（日本未発売サイズ）
- 交換前タイヤ
- ミシュラン・パイロットスーパースポーツ 235/45R17
このタイヤの感想
いつもの峠道を走って、パイロットスポーツ4Ｓのハンドリングを試してきました。
トレッド面の皮むきが終わって本来のグリップが出ている為か、コーナーでの踏ん張り感、グリップ感がパイロットスーパースポーツ（以下PSS）よりかなり強く感じました。サイドウォールも適度なしなりを見せ、粘る感じ。PSSとの違いといえば、やはりコーナリング限界の分かりやすさです。PSSの場合、まだまだ行ける、もうそろそろ滑るかもとか、サイドの撓みも手に取るように感じましたが、PS4Sではその感じが少し希薄な印象。
しかし、そういったインフォメーションが少ないのではなく、もっと速度領域が高く、コーナリングフォースももっと強くかけないと分かりやすい領域に入らないのでしょう。PSSでトレッド外側のグリップを感じながらアクセルやブレーキ、ステアリング操作、またたまにテールスライドをさせてコーナーをクリアする事を楽しんでいた自分には少し物足りない気がします。
ではパイロットスポーツ4で良かったんじゃないの？とは全然思いません(笑)。一般道では危険な速度領域であり、インプレッサWRX STIはその領域にあっという間に達してしまうので、PS4Sの限界の高さは安全面でPSSよりさらに優れている事には間違いありません。謝ってオーバースピードでコーナーに侵入してしまう場面（中国道では良くあります）では強い味方になります。
確認の為コースを変えて同日夕方もう一度走りに行きましたがやはり間違いなくPSSとは感触の点で違いがありました。PSSではサイドウォールのミシュランマンのマークに接地した跡が残る位のコーナリングスピードでPS4Sではサイドに回り込んだブロックの溝に接地跡が残る程度。やはりサイドウォールの剛性が明らかに向上しています。またそのスピード領域でもまだまだアクセルを踏み込ませる事が出来、綺麗なスキール音を楽しむ余裕もありました。
しかしやはり分かりやすさとか、路面との対話はPSSと比較して少し希薄に思います。いや、伝わり方が違うと言うべきかも知れません。 PSSの後継モデルと捉えると少し違う…いや、全く違う新しいコンセプトのタイヤではないかと思いました。
ここまで峠道での感想ですが、最も大切な点としてこの性能は全て安全性に直結しているのです。なので「スピード出さないし、ましてや峠道を攻めたりしないからそこまでの性能は必要ないよ」と考える方にとっても一般道や高速道路走行中に急に目前に現れる危険回避の為にはとても重要な性能だと自分は常に思っています。
ここまで長々と書いてしまいましたのでまとめます。
●新品時と、皮むき終了後では受ける印象が全く違う事。
●ミシュランらしく素晴らしい直進性、ウエット性能、転がり感。特に高速道路走行においては矢のような直進性。
●路面の掴み感はPSSの方が上。特にウエット走行時に差がある。
●PSSと比較してサイド、トレッド面の剛性が遥かに向上している事。
●それでいて乗り心地も静粛性も良い。
●有効接地面がPSSより幅方向で減少しているにも関わらずグリップ力が確実に向上している事。
●向上しているグリップ力に対応してサイドウォール剛性を強くしている為か撓み感が少ない。
●慣れた今ではむしろ適正な感じで空気圧セッティングは車輌標準で良い。
●皮むきが終わってからも燃費は良い。
まだまだ他にも細かい事で報告したい事もあるんですがいい加減にしないとミシュラン愛の強い人と思われるのは嫌なので今回はこれくらいにします(笑)
PSSからの履き替えである事が大前提で、あくまでも自分の感想の範囲である事を理解してください。
今パイロットスーパースポーツと、パイロットスポーツPS4Sのどちらを選ぶかと問われたら…インプレッサWRX STIの要求する性能を優先するならPS4S
自分の好きな乗り味を優先するならPSSを選びますかね…しかし知ってしまった今ではPS4Sを選びます。
また新しい発見があればメールさせて頂きます。 特に冬に気温が下がった頃にはまた印象が変わるかも知れません。
今回も村上タイヤの皆様には大変お世話になりました。特に村上社長にあってはPSSの在庫をほうぼうに調べて頂き、その上でPS4Sを私に薦めて下さいました。
いつも感謝しています。
本当にありがとうございました。
