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某国産ディーラーサービスマンの告白「タイヤの選択はメチャクチャ(笑)」(2005年5月25日)


村上タイヤご担当者

いつも楽しく拝見しております。私は某国産自動車ディーラーでサービスフロントを担当しております。

仕事柄タイヤの勉強になるので御社サイト閲覧は欠かせません。お礼に当社のお寒いタイヤ販売の実状をバラしちゃいます。絶対の匿名・匿住所でお願いします。特に自動車メーカーの名を出さぬように強く希望します。

「東京の某トヨタ系ディーラーで新車の営業をしています、佐○と申します。・・・・」を読んで感銘を受けました。反対に当社のお寒いタイヤ選択・販売の実状に憂いをいだきます。

私の営業所・あるいは会社全体として「どういうタイヤを売るか」は会社のお偉いさんが決めて我々はただ従うのみです。こういうタイヤが向いているとか、こういうタイヤがお客様のドライビングスタイルに合っているとかで選べません。

以前は近所のタイヤ屋さんに頼んでました そこはタイヤメーカー色の薄い、何でも取り扱ってる街のタイヤ屋さんでした。オヤジさんにタイヤ選択を依頼したり、実際に交換作業を頼み何かしら利便性の高い付き合いでした。それがある日突然に「タイヤ交換・板金修理は自社で行う!」のお達しが出てチェンジャーとバランサーが設置されました。我々サービスフロントマンやメカニックにタイヤ交換のレクチャーを機械屋担当者から受けて自社で作業をするようになったのです。

交換作業にも慣れてどのタイヤを選択するかを我々が決めてお客様に勧め、販売する事に楽しさも感じておりました。お客様の目の前で作業をして、その様子を見てもらう事によって信頼が生まれたりもしてました。

ところがある日突然に上司から今月からA社のタイヤのみ売れと命令が下りました。それ以来は絶対にA社のタイヤばかり売るようになったんです。それ以前にお客様とさんざんタイヤ選択に議論を重ねてたケースもあっさりとA社タイヤ装着を余儀なくされました。

さらに半年後に今度はB社のタイヤのみ売れとの命令。A社に比較してB社は会社の知名度でも落ちて値段もA社より大して安くもなく「なんでB社のタイヤを売らなきゃいけないの?」と現場で疑問を持ちました。理由は後日判明。全営業所を束ねる責任者たるサービス部長がB社から温泉接待受けていたんです(爆笑)。あわれ我々は部長が温泉でおいしい思いした代償としてB社の商品を売るハメに。てか、かくなる事情も知らずに売りつけられるお客様はもっと可哀想でした。

それから半年以上経って海外ブランドのC社のタイヤを売るお達しが出ました。ウチのメーカーのクルマを海外で沢山売っているから、逆に海外ブランドのタイヤを日本で売るお手伝いするんだとかの理由でした。つまりウチが売ってるクルマのメーカーのお付き合いに付き合わされたってトコですか。ハッキリ言って価格・性能両面でA社よりB社より劣ります。売りづらいんで上司に相談しても「舶来だから性能いいんだって説明しら」なんてわっけわからない指示受けて現場は困惑してます。

結論から言って会社や上司のご都合で売るタイヤ、買わされるお客様が一番の被害者だと思います。それでも「そこらのタイヤ屋で買うのは不安だからディーラーさんで買うと安心する」などと言って下さるありがたいお客様もいらっしゃいます。でも心の中では「違うんですよ!ウチはご都合に合わせてタイヤ売ってるだけですから!」と呟いてます(>_<)。私に言わせりゃ以前の仕入先のような「そこらのタイヤ屋」の方が立派だと思います。ウチの場合、自動車メーカーの看板背負って建物もキレイなディーラーですがタイヤ販売に関してはチョーいい加減です。皆様もタイヤ購入の際は見かけに誤魔化されず、慎重に購入先を考えた方がいいですよ。

 
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