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2006.04.08
車種 SAAB 旧9-3t
新規購入タイヤ ピレリP7 195/60R15 88V
交換前タイヤ BS レグノGR7000 195/60R15 88H
購入動機 ステアフィールが悪い
選択理由 ステアフィールがよさそう、適度にスポーティーと思った
 

村上タイヤ様。いつも興味深く拝見しています。

貴HPなどを参考にタイヤを履き替えましたので以前はいていたプライマシーやGR7000と比較してレポートします。

乗り心地は良いがステアフィールが悪いGR7000に嫌気がさし、乗り心地は若干犠牲にしてもステアフィールを向上させるべく以前から気になっていたP7にかえて1万キロ強走りました。

走り始めてまず感じたことは乗り心地が良いというものでした。乗り心地の低下は覚悟していたのに以外でした。 GR7000と比較しても路面のざらつきを伝えやすい点では劣るものの、舗装の継ぎ目や段差の突き上げの少なさでははるかに優れています。 P7は大変に軽いタイヤですので路面に対する追従性が良いのかもしれませんが、本当に突き上げの少なさは特筆に価すると思います。 私の9-3も走行距離が伸びて随分とくたびれてきましたが、これでまだまだ乗れると思いました。 反対にGR7000は防振ゴムなどを採用して重くなったせいか、トレッド面で吸収できるような小さな振動の吸収には優れているものの、サイドウォールのたわみや上下動を伴う振動や衝撃の吸収は苦手で、荒れた道では結構ドタバタする気がします。
●乗り心地 P7≧GR7000>プライマシー

しかしP7は静粛性に関しては芳しくありません。路面による変化が大きく一般の路面では問題はありませんが、荒い路面では結構うるさく感じます。スポーツ系タイヤに比べると静かですがコンフォート系としては悪いと思います。それでも高速では風切音など他の騒音が大きくなるので目立たなくなりますし、音質はタイヤの騒音というより新幹線の車内で聞くような音ですので、私としてはあまり気にはなりません。
静粛性 GR7000>プライマシー>P7

グリップに関しては私の腕では限界は良くわかりませんが、感覚的にはGR7000は腰砕け感を感じるのに対して、プライマシーには剛性感を感じます。P7はしなやかだがしっかりした印象で、グリップ自体はそれぞれ大差はないと思いますがP7が最も速くコーナーを曲がれる気がします。しかしスキール音は早くから鳴ります。プライマシーも鳴きやすいですがGR7000は鳴きません。 ウェットも同じような印象ですが、ヘビーウェットではプライマシーの排水性のよさが光ります。
ドライ&ウェット P7≧プライマシー≧GR7000
排水性 プライマシー>>P7≧GR7000

直進性はGR7000がコンフォート系としてはスクエアショルダーぎみのせいかワンダリングが酷く、ラウンドショルダーのP7のよさが光ります また高速安定性もP7が優れ、このタイヤにしてから巡航速度が上がりました。
ワンダリング P7>プライマシー>GR7000
●高速安定性 P7>プライマシー>GR7000


さて期待のステアフィールですが、実際に使ってみるとP7は意外とマイルドな特性でした。 スポーティーな印象はありませんが、極めてナチュラルなフィールが印象的です。特にレスポンスが良いわけではありませんが、とにかく癖というものがまったく無く、切ったなりに反応するので運転がしやすく大変洗練された感じがします。 プライマシーはこれに比べるとやや荒削りな印象がありますが、グリップ感がしっかり伝わり、ちょっとスポーティーな面白さがあります。 これらに対してGR7000はインフォメーションが希薄で、反応がワンテンポ遅れたり、ラインが安定しなかったりとステアフィールが悪く運転もしにくい気がします。 ただこれは以前別の車でGR5000を履いたときには感じませんでしたので、車との相性の問題かもしれません。
ナチュラルさ P7>>プライマシー>>GR7000
●レスポンス プライマシー≧P7>>>GR7000
●インフォメーション プライマシー>P7>>>GR7000

以上のことから用途や対象ユーザーを考えると
GR7000は快適性重視で街乗り向き。快適だが面白くなく運転好きには薦められない。とにかく楽が良い人や車内で会話や音楽を楽しみたい人向け。 プライマシーは良い意味でオールラウンダー。誰にでも薦められるしドライブ好きにも向く。 P7は極めて洗練されたタイヤだが静粛性に難有り。ドライブ好きや高速をよく使う人向けで、突き上げの気になる車やロングツーリングをする人にも向くといった感じです。

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